北勢線のキホン


近鉄北勢線は、始発駅の西桑名駅から、3つの町を通り抜けて北勢町にある
阿下喜(あげき)駅までの全17駅・全長20.4kmの路線です。その沿線は
住宅街、田園地帯から自然の中とめまぐるしく変化していて、乗車していて
とても気持ちいい風景の広がる路線です。また、大手の私鉄の路線とは
思えない、とてもローカルなタイプな路線でもあります。            

北勢線が人気なのはなんといってもその特殊な線路にあるかと思います。
北勢線は線路幅762mmと、とても狭く(特殊狭軌)そのため車両もとても
ミニミニサイズです。始発駅である西桑名(近鉄ではあるけど、乗り換えには
一度近鉄桑名駅を出ないと行けないんです)駅から数百メートルの区間は
近鉄名古屋線(標準軌)とJR関西線(狭軌)、近鉄北勢線(特殊狭軌)の
3種類の線路が平行・交差する、非常に珍しい風景を見ることができます。

この特殊狭軌(ナローゲージっていいます)は明治末期から大正期にかけて
建設費の安さがうけて日本各地に建設されたのですが、昭和30〜40年代
には車の普及などに押されて相次いで廃止となり、1990年12月31日に廃止
となった岡山県の下津井電鉄以降、この近鉄の北勢線と内部・西日野線と、
富山県の黒部峡谷鉄道がなんとか残っているという状況です。さらに、黒部
峡谷鉄道は通年営業の路線ではないので(冬はお休み)いつでも乗車できる
ナローゲージの電車はこの近鉄だけ、ということになっています。        


簡単な歴史は以下の通りです。
()はその当時の会社名です。

1914年(大正3)4月 西桑名〜楚原間が開業
(北勢電鉄)
1931年(昭和6)7月 阿下喜まで延長
同時に直流600Vで全線電化
(北勢電鉄)
1934年(昭和9)6月 社名を北勢電気鉄道に変更
1944年(昭和19)3月 三重交通と合併
1954年(昭和29)10月 架線電圧を750Vに昇圧
1964年(昭和39)2月 三重交通から分離し、
三重電気鉄道となる
1965年(昭和40)4月1日 近畿日本鉄道に合併
1977年(昭和52)12月 新型電車の投入で近代化
電動車の付替えが不要に
2001年(平成13) 近鉄が北勢線廃止を表明
2001年(平成13)12月 近鉄北勢線廃止届提出を
2002年春ごろにすると発表
(廃止届が提出されると1年
以内には廃止となるので
2003年には廃止??)
2002年(平成14)3月28日 近鉄が北勢線廃止届提出
2002年(平成14)8月22日 県が費用を一部負担する形で
北勢線の存続を決定
つづく・・・


戻ります〜

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送